医療費はなぜ増え続けているのか

スポンサード リンク


40兆円を超えている医療費

医療秘書,資格取得,通信講座,医療事務

 

テレビの報道などで度々医療費の話題が取り上げられていますが、ここでは医療費の現状と今後の傾向についておさえておきましょう。

 

ポイントとなるのは、日本の医療費は年々増加傾向にあるという点です。厚生労働省は医療費のデータを毎年公開していますが、「平成27年度国民医療費の概況」によると、2015年度の国民医療費は42兆3000億円。これはものすごい金額ですね。

 

しかも、今後も増加し続けると予想されていて、2025年度の国民医療費は61兆8000億円にもなると推定されています。ちなみに1985年は16兆円159億円ですが、1999年には30兆円を突破、2013年の時点で40兆円を突破しています。

 

なぜこれほどまでに医療費は増え続けてしまうのでしょうか?要因はさまざまですが、一番影響しているものがあます。答えは簡単、それは高齢者人口の増加です。

 

2015年の時点で日本の総人口に占める65歳以上の人口の割合は、26.7%を数えます。年齢層別の医療費の割合を見たとき、65歳以上の医療費は23兆9066億円で、全体の58.6%を占めていることがわかります。

 

高齢者に多額の医療費が必要になることは仕方がない部分も多いですが、増加し続ける医療費をなんとか抑えるために、国は高齢者の自己負担割合を段階的に上げる措置を行っています。

 

現在は、70歳未満は3割、70歳から74歳までは2割、75歳以上は1割となっています。(ただし、70歳以上で現役並の所得を有する人の自己負担割合は3割)

 

他の要因は?

 

高齢者人口の増加以外の要因としては、高額な最新医療や薬剤も、医療費が増えている一因となっています。

 

医療技術の進歩も著しいものがあり、再生医療等の新しい治療法がどんどん確立されています。かつては不治の病といわれていた難病も、近い将来は根治できる日がくるかもしれません。その反面、医療費増大という問題が起こってくるので、価格の適正化が強く求められています。

 

たとえば、厚生労働省は、がんの治療薬である「オプジーボ」の薬価(薬の公定価格)を下げる調整を進めています。2014年に皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)の薬として保険適用された時は約73万円でしたが、現在の100ミリグラムあたり約36万5千円から約24%下げて約28万円とすることを決定しています。

 

今後もさまざまな薬剤の価格が見直されると予想されます。ニュースや厚生労働省のホームページをチェックしたりして、動向に注目してみてください。

 

スポンサードリンク

医療費はなぜ増え続けているのか関連エントリー

医療費はどうやって決められているか
健康保険が適用される医療行為の値段は、国によって決定されています。病院によってばらばらではありません。これを診療報酬点数といい、1点=10円で表します。
医療費の計算方法(「出来高払い」と「包括支払制度」)
医療費の計算方法には、提供された医療行為の点数を加算する「出来高払い」と、1日あたりの診療報酬点数が規定された「DPC(包括支払制度)」の2種類あります。それぞれのメリット・デメリットも紹介しています。
健康保険のしくみとレセプト請求
医療従事者は健康保険のしくみについて理解しておく必要があります。そして、診療報酬を受け取るためには、「レセプト(診療報酬明細書)」と呼ばれる書類を作成して、月に一度、審査支払機関に請求することになっています。
健康保険が適用されない医療とは
健康保険といっても、すべての医療行為に対して適用されるわけではありません。健康診断や予防接種、美容医療、先進医療などは健康保険が適用されず、全額自己負担となります。
看護体制と入院基本料の単価
入院基本料の単価は、看護師の人員配置によって異なっています。入院患者7人に対して、常時看護師1人以上を配置する「7対1看護体制」は、最も手厚い看護のかたちであり、それだけ入院費も高くなっています。